バスケ好きなIT系パパの南の島日記。

バスケットはNBAはウォリアーズ、Bリーグは地元の琉球ゴールデンキングスを応援してます。IT企業に勤めながら二児の父親してます。日々感じたことや地元(沖縄)の紹介などなど綴っていきます。

沖縄の貧困に関する記事について思うこと。

ふと目についた記事を読んでみたら
色々と自分自身の考えを整理したくなった。

toyokeizai.net

率直な感想を述べるとモヤモヤ感。
沖縄で生まれ育った自分だから分かるのだけど
こんなにひどい現実があることも知っている。
だけれども、これが全てではない。
記事の冒頭に
「個々にフォーカスしており、総論を記述していない。」
というお断りがあるものの、紹介されている女性 新垣さん(仮名)は
記事の中で「沖縄は」「これが普通」という言葉を使っているため
新垣さんの中では、総論として沖縄を語っている気がする。
とはいえ、新垣さんの人生では事実であった訳で
記載されているような貧困の状況が存在していることは間違いない。
そこはきちんと理解した上で、自身の考えを整理したい。

ちなみに僕が生まれ育った家庭状況はというと
父は、日当制の大工。
母は、工場のパート従業員。
世帯収入としては、総額でMAX28万/月程度。
ただし、これは支給額なので手取りはもっと少ない。
上記の契約形態だと昇給/賞与もないので年収は340万程度。
但し、父の仕事は雨が降ると休みで減給。
台風がよく来る沖縄では休みはしょっちゅうでした。
そのため、実際の年収はもっと少ないです。
決して裕福な家庭ではありませんでした。
それでも、僕の両親はとても真面目で
家族旅行なんかは、全くなかったですが
小中高校と不自由なく勉強するための環境を整えてくれた。
本当に感謝以外の気持ちはありません。

今回の新垣さんの状況に戻してみると
まず、父親の行動が有り得ないですね。
子供が小さい頃から、愛人がいて家に帰らない。
子供が4人もいる父親の行動とは思えないですね。
母親は看護師をしていたということで
本来は、沖縄では高所得者に属するはずですが
4人の育児に子供より厄介そうな夫へのストレス
そして、看護師という仕事では体を壊しますよね...
これが新垣さんの家が貧困に陥った原因だと思います。
さらに母親の入院でおりた保険金を父親が持逃げって...
人でなしもいいところのダメ父親に開いた口が塞がらない。

でも、残念ながら有りうるかなと思ってしまうのが沖縄です。
沖縄は、出生率も高いのですが離婚率は全国でも高いです。
これに関しては、新垣さんも記事の中で訴えているように
「沖縄は学力が低い」というのが原因のように思えます。

「学力が低い」
 ↓
「進学せずに実家暮らしフリーター多い」
 ↓
「仕事よりも遊び(快楽)を優先」
 ↓
「収入が少ない中で子供を出産」
 ↓
「反省がないので、無計画に子供が増える」
 ↓
「子供の学習環境を整えられない」
 ↓
「学力の低い子供が育つ」

沖縄県や市町村も学力が低い点については
以前から無料塾を開設したりと施策をこうじるものの
それらが必要な貧困世帯に、そういった情報が届かないのか
当事者らが必要性を認識していないのか
中々に改善は難しそうな状況です。

また、僕は高校は中部にある進学校を卒業しましたが
その時に、ある種の劣等感のようなものを感じたのは事実です。
小中学校の頃は、気にもしなかった親の職業ですが
進学校に行くと周りの友人が身につけている物が
高級そうな物ばかりで、ほとんどの親が公務員や経営者でした。
そういったことからも家庭環境の影響は、やはり大きい。
進学校にいけるような学習環境を提供できるのが
沖縄では、ハードルが高いように感じる。
現状を打破するため、新垣さんのように高校に関係なく
奨学金を借りながら、大学進学をする人は稀です。
僕も同じ大学を卒業していますが、僕の友人にはいませんでした。
そういった問題意識を持って解決策を考えることも
貧困家庭では難しいのではないかと思う。

今回の記事の新垣さんにとって
「沖縄は貧困に慣れている、沖縄ではこれが普通」
という表現が散見されるが、それもまた真実だと思う。
新垣さんが過ごしてきた人生の場所は、沖縄なので。

そして、そういった狭い視野で物事を見てしまうことが
負の連鎖であり、貧困世帯が貧困から抜け出せない理由かもしれない。
こういったことは、定期的に考えさせられることがあるのだが
結局のところ、貧困ではない公務員や県/国会議員
社会のルールを決めていくため
「貧困から抜け出す努力をするなら手を差し伸べるよ
 でも、頑張らないんなら、そのままでも仕方ないよね。」
ということになってしまうのかなと思ったりする。
そういった生活に余裕のある世帯は
自分の子供達にも同じように余裕のある人生を送って欲しい
そのために、充実した学習環境を用意して
自分の子供達が社会で生き延びられるように仕向けますからね。
全員が、それでうまくいくはずではないだろうけど
相対的には、そのような方向に進むはず。

どのような社会が理想の社会なのかは分からないけれど
やはり生まれる家庭は、子供は選ぶことができない。
新垣さんのように貧困からの脱却を目剤して行動するにしても
そういった思考をするまでの能力をつけられる環境は必要。
子供達が、生まれた環境によって貧困となることは避けたい。
少なくとも、4人も子供を産んで逃げるような父親は存在して欲しくない。